春待月さん 「東方地霊祭-Festa of the Earth-」
「東方地霊殿ファンタジックアレンジ集」と銘打ったこの作品。
中身を聴いてみると、民族楽器アレンジと呼んでも差し支えないものとなっています(あまり私は楽器やジャンルについての知識がないので、間違っていたらごめんなさい)
一番目を引く(耳を引く?)のはアルバムの終わりにほど近い「砂糖菓子とメレンゲの憂鬱」。ハルトマンの妖怪少女のアレンジになっています。
ファンシーでかわいいボーカルと、どこか勘ぐってしまうような歌詞。「温もりを求めて触れたその手も 崩れて溶けてくゲシュタルト」というフレーズがあるんですが、悲しくて愛おしくて、心に来ましたね…。
他にも悲しげな「黄昏シンドローム」、陰鬱な「狂愛ウォータームーン」、陽気な「Ghoul's Oarty!!」などと、バリエーション豊か。でも、全体では一つの世界観に収束しているところがあるのです。
私自身が民族楽器を好きすぎて贔屓目に見ているところもありますが、差し引いても完成度の高いアルバムになっていると思います。
インストゥルメンタルが間々に挿入されているので、地霊殿好きで、作業の合間に流す曲を探している方にオススメしたいです。もちろんガッツリ視聴でも。
J&Bさん 「vanitas vanitatum」
出ました伝説の名盤。
収録されている曲はバリエーション豊かで、ガチシリアスから電波まで。
特に、カラオケで歌うこともできる「永夜の聲」はイチオシ。てるもこ(と思われる)の凄絶な葛藤を描いた歌詞を乗せて壮大な曲が繰り広げられます。
とはいえ決めのフレーズ以外は上手くぼかして?いることもあり、胃もたれするほどの重さには至りません。気軽に、しかしガツンと来るような楽曲を求める方に勧めます。
他にも亡き王女の為のセプテットの「MUSES,S」も意味深かつ壮大。電波の「すぺしゃる☆でりしゃす♪えぶりでい♡ 」も、その二曲とのギャップはものすごいのですが高い完成度を誇っています。
様々なボーカルアレンジを聴きたい!でもって濃ゆいのがいい!!という人にオススメ。
マッカチン企画さん 「MONSTER POPULATION」
これ。私にとっての永遠の名盤であります。
輝針城を主としてボーカルアレンジがなされているこのアルバムでありますが、一曲一曲の出来もさることながら、全体の起承転結も完璧で、まさに非の打ち所なし。
特にラストの一曲「なんか幸せ」は泣けます。
このサークルさんはなんというか、東方キャラとの仮想恋愛(と表現すると若干気持ち悪いですが…)を描くのが非常にうまいと思っております。
7曲目以外はこのCDもその仮想恋愛曲と位置づけてよいであろうものばかりで、しかし歯が浮くような表現はほぼ無いので安心です(?)。
特にコンセプトというものは見受けられないのですが、それでもすっと頭に、耳に入ってくる楽曲づくりはさすがです。ポップス好きなら是非。
フランソワさんのよもぎ畑さん 「幻想郷レトロミュージカル」
はい、約一年ぶりです。はい。
はい、この画像だけでわかるように、素敵なレトロゲー調アレンジCDです。
いいっすよねえチップチューン…私はファミコン風アレンジが好きでして…
この3枚組(!)のアルバムにはファミコンだけでなくゲームボーイ、ゲームギア、PCエンジン、PC-9801の5種類(!!)の音源で作られたアレンジ曲が軒を連ねているのだから、この手の音源が好きな方にはお得感がパネェ代物となっております。
曲目に並ぶアレンジャーの名前を見ていてもほぼ知らない方ばかりでしたが、アレンジ曲は粒選りのものであったと思います。
Sunlit Scarlet Eyes、Broken Moon、東方萃夢想とかが個別では特に好き。
全ての音源を知っている人にももちろん、私のようにファミコンしか聴かないけど…という方にもおすすめできるCDですね。
ZYTOKINEさん旧譜「DEATH」について
…実に5年ぶりの更新です。コンバットです。
定期的に更新するなんて言葉を吐くのはもうやめようね!!
気を取り直して紹介紹介!!
時は経ってもまだまだZYTOKINEさんのCD好きなので行きますよ!!!!
今回の紹介は同サークル34枚目のCDとなる「DEATH」!!!直球なタイトルですね!
「死」に関連した原曲のアレンジばかりなのでコンセプトの一貫性も抜群です!!
では曲ごとの紹介へ!!!!
1.STYX feat.aki(彼岸帰航)
おなじみakiさんの声で始まる1曲目。
終焉を感じさせるような歌詞が印象的。
2.I.N.F.E.R.N.O feat.cold kiss(六十年目の東方裁判)
駆け抜ける曲調にNanaさんの声がマッチ!!
「殺してよ その手で」という歌詞は私の脳裏に刻まれてやみません…
ちなみに音ゲーにも収録されているとのこと。
このCDでは3番目くらいに好き。
3.HYPER SONIC DEADLY TOUR feat.nachi(死体旅行)
この時点ではnachiさんにとって珍しい?速いテンポの曲。
あんまり原曲要素はありませんが…nachiさんの歌声ってだけでもう諸手を挙げてばんざーいって感じです私は。
4.ABNORMAL PHENOMENA feat.itori(幽霊楽団)
英詩がない曲でありながらitoriさんの歌声が栄えます。
サビのテンポのとり方が面白いですねー。以前紹介したDancing dollzもですが、ZYTOKINEさんのこういうところ好きです。
5.PERIOD. feat.aki(リジッドパラダイス)
しっとりめのインストにakiさんの歌はZYTOKINEの鉄板!!!!
このCDでは2番目くらいに好き。
6.DEAD SOULS feat.cold kiss(キャプテン・ムラサ)
悲痛な感じの曲調。他が粒ぞろいすぎて若干目立たない…?
でもZYTOKINEさんのインストに対するボーカルの合わせ方は絶妙と思わされます。
7.FADING MEMORIES feat.aki(死霊の夜桜)
死霊の夜桜好きですね!?同サークルでは何回もアレンジされてますね!!いやいい曲ですけども。
他の夜桜アレンジに押されてるのもありこのCDの中では埋もれ気味かもしれません?
このアルバムの目玉!!!
タイトルが英字じゃない!!!(まずそこ)
ここまでしっとりと落ち着いた曲はZYTOKINE初では!?
itoriさんの歌う曲の中でも日本語の詞がジャストフィットしている曲でもあると思われます!!!
間違いなくこのCDで一番好き!!!!!
9.E.N.D -Everybody Needs Death-(素敵な墓場で暮らしましょ)
インストの間奏曲。しかしそこは隣人さん、聴かせます。
ヒュ~ドロドロな音の歪みに最後の砕け割れる効果音、次の曲へのベストなつなぎです。
10.DEATHANDREBIRTH feat.nachi - Camellia's "DEADLYREVIVE" Remix(素敵な墓場で暮らしましょ)
32枚目のアルバム「MOTHER NATURE」で好評だった(と勝手に想像)「DEATHANDREBIRTH」のリミックス。
私はアルバム「Dancing Dollz」の「楽園の風」同様にギュイーンとかガーッって感じの曲調と言うのもあり、当初は好きではなかったのですが、こういうアレンジに慣れた?ようで、受け入れられるようになりました!!
今ではリミックス曲の中でもかなりの良曲だと思えます。
いや~、これ、ZYTOKINEでは一番の名盤ではないかと思っています。
前述の通りコンセプトが分かりやすく、メロディも耳に残りやすく、タイトルの由来もわかりやすい(えぇ…)
私は特に2,4,5,6,8,10曲目が好きです。
…また毒舌になってしまったような。もうこういう方向でいきますかね…
次のレビューがあるのなら、違うサークルさんの感想を書きたいですね。
ではまた。
ZYTOKINEさん例大祭10新譜「Dancing Dollz」について
いやあーいいですねえ。
何がいいのかって?これこれ、これですよ。
委託でゲットしたZYTOKINEさんの秘封倶楽部オンリー(リアレンジの1曲除く)の新譜、「Dancing Dollz」ですよ!!
これまで自分はZYTOKINE(元CYTOKINE)さんの熱心なファンとは言えなかったのですが、このCDを聴いてからというもの、病みつきですよ病みつき。
トラック4以外は全部お気に入りですね。いや特別トラック4が悪いってわけでもないんです。他がよすぎるんです。ではどこがよいのかをちょっと説明していきますね。
まず一曲目、「Happy Ending feat.aki」(月の妖鳥、化猫の幻)
SOUND HOLIC(漢字一文字シリーズで有名と思われます)さんのCDへのゲストで知った方も多いと存じます、akiさんその人が歌っている曲です。
優しい声と優しいメロディ、時折入る隣人(作詞編曲を担当されている方です)さんらしいエレクトロ?なフレーズ。一曲目からこれは来ますねえ…
次に二曲目、「Dancing Dollz feat.cold kiss」(少女秘封倶楽部)
表題曲だけあってかなりの良曲です。
featuringはcold kiss(これまたSOUND HOLICで有名なNana Takahashiさんと隣人さんのユニット名です。)。まさに「冷たい」という形容がピッタリなヴォイスで歌い上げられています。
そしてテンポというかリズムというか、独特なものがこの曲にはあります。うーん上手く言えない。「かなーしくーほほーえんであたーらーしいーせかーいへーときーえたー」…実際こんな感じに歌われているんですけど伝わらないよなあ…これがいいんです。
三曲目、「last station feat.坂上なち」(ヒロシゲ36号、最も澄みわたる空と海)
坂上なちさん(私はあんまりこの人のことは知らない…いくつものサークルでマルチに活躍してる印象)が歌っています。甘い歌声が冴えわたるう!
ヒロシゲ36号の原曲にある郷愁を感じさせるフレーズを増幅させていますね。これも私的にヒットした曲です。
四曲目、「楽園の風 feat.itori」(アガルタの風、イザナギオブジェクト)
itoriさん(このサークル以外ではあまり見ない?)が歌っています。この人はとにかく、英語が上手いって印象ですね。かっこいい。ネイティブなんでしょうか。
えー、この曲なんですが…実は自分原曲を聴いたことが無いんですよね。しかもCD持ってるのに未視聴という。まあそれはさておき。
この曲はちょっとビーッというかガーッていうか、そういう音の演出(何というんだろう)が多くて、自分には合わなかったというのがありますね。あと原曲も知らないし、思い入れがあまり無かったというのもあるんでしょう。
五曲目、「share the world feat.cold kiss」(天空のグリニッジ、G free)
原曲のどちらも癖が強いですが、難なくアレンジされているのが流石隣人氏といったところでしょうか。でも私的には他の曲の方がインパクトがあったかなあ…
六曲目、「esoragoto feat.aki」(夢と現の境界)
若干軽快なリズムで刻むakiさんの曲。もうね、隣人氏とakiさんの組み合わせってだけで価値があると思いますよ。これもいい曲です。
七曲目、「uni_Verse feat.itori」(車椅子の未来宇宙、向こう側の月)
この曲は(今のところ)SNSや掲示板で人気が高い曲のようですね。確かに車椅子の未来宇宙のメロディがいい感じに使われていると思います。
でも自分は次の曲にやられました。
八曲目、「flower feat.aki」(未知の花 魅知の旅)
きたあああ!泣かせに来るakiさんの曲きたあ!
前回冬コミでリリースされたCD「Double KEY」の最後の曲「kiminiaete」といい、ZYTOKINEさんの界隈では最後で泣かせに来るのが流行ってるんでしょうか?とにかくたまりません。
東日本大震災に手向けた原曲に、さらに震災に遭った方々の心境をイメージさせるような歌詞を乗せているのもすごい。これは名曲といってもいいんじゃないんでしょうか。
九曲目、「And then …」(幻想の永遠祭)
うーん、つなぎの曲(?)とはいえ、ビガーッて曲調と美しいストリングスを利かせた曲調を織り交ぜられるとちょっと不安定になりますね。三分もしないうちに終わるからいいんですけども。
十曲目、「2 keys -Rock ReArranged ver. feat. cold kiss」(春色小径)
これは前回のCD「Double KEY」に収録されていた曲をリアレンジしたものですね。リアレンジしたのはCROW'SCLAWさん。自分も何枚かこのサークルのCDは持ってます。ロック・メタル系のサークルですね。
で、曲ですが…うーん、ちょっといまいちかな?若干ギターにメリハリが欠けている気が。あとリアレンジ元の曲自体も、「どこかで聴いたような感じ」が出ているのでちょっと…いや、好き嫌いでいえば好きの部類に入るんですが。
こんなもんでしょうか。
まとめますと1,2,3,6,8曲目が私のお気に入りです。
いやあ、ZYTOKINEさんにはこれからも頑張って頂きたいです。
しかし…フルに感想を書くとけっこう疲れるもんなんですね。書いてる時間も一時間以上はかかった気が。
ところどころ毒舌になってしまったかも知れませんが、そこはご容赦いただきたいところです。
ではまた。
6月3日修正(どこかはヒミツ)
あいさつ
このたびブログを書こうと思い立ちましたcombat-Sでございます。
テーマはズバリ「東方同人音楽」。
何故こうしたブログを書くのか?
それには理由があります。
「検索しても東方同人音楽について書かれたページがあまり出てこない…」
「それなら自分が発信するしかないでしょう!」
といった具合です。
いや、チラホラあるんですよ、東方同人音楽のページ。wikiとかもあるし。
でも、感想とか、レビューとか、評価とかが載ってるページが想像したより少ない!
名曲と呼んで差し支えないものが山のようにあるのに、これじゃあもったいない、と思った次第であります。
幸い自分は東方同人CDを割と溜めこんで聴いているので、紹介するのには困らないと判断し、ブログを立ち上げることとしました。
このブログを見て「これ聴きたい」と思ってCDを購入する人や、「俺以外にもこれを評価する奴がいたか」と思って喜んでくれる人が少しでもいたらなあ、と考えます。
ちなみに、自分は東方Project本編が苦手で、いっても五面までしかノーコンクリアできません。ワロス。でも原曲は好きです。いってない面の曲も聴いちゃったりしてますが。
クリアしてないのにキャラ設定を読んだりしてもしょうがないだろう、と思って深いキャラ設定も正直いって知りません。にわか。
このため東方アレンジを最大限楽しめているかといわれると実は答えは「NO」なんです…最初に言っておけって話ですが…熱心な東方ファンの方からすればちょっとこれはNGかもしれません。
こんな奴が書いてるものでよかったら読んでやってください。
というわけで、アルバム単位での感想をつらつらと書いていきたいと思っています。
週一以上のペースで更新できたらいいなあ…